こどもの日本語ライブラリ
指導計画詳細
小学生中学年
120時間
文字語彙編
毎回取り入れる内容 はじめ 「おはようございます(こんにちは)」と挨拶をした後、カタカナの50音表を見ながら、桃太郎の節で「あいうえおの歌」を歌う。
いろいろな国の名前を読む。「アメリカ」「イギリス」「カナダ」「スイス」「ドイツ」「ブラジル」「ペルー」「ポルトガル」「メキシコ」「ロシア」…
※世界地図を黒板に貼っておき、読んだ後、位置を示す
おわり 終わる前に、カレンダーの今日の日付に印をつけるか、出席カードにスタンプ・シール・サインをつける(曜日ごとに色を統一。月曜は黄色、火曜は赤など)。感情のPCを見せながら「どんな気持ち?」と問いかけ、Sの選んだPC(例えば「楽しい」)に対してコメント(例:「ああ、よかった」)をする。「これで終わりです。挨拶しましょう。さようなら」
トピック等 うちにあるもの
目標 うちにあるものの名前を言ったり読んだりできる / カタカナに親しむ / 「ア行」の書き方を知る
学習内容 うちにあるものの名前  カタカナ清音の読み  カタカナで書く語の書き(テレビ、パソコンなど)  ア行の書き
参考教案 活動内容 講師 学習者
<活動1> 【前時の復習】
ひらがなと似ているカタカナFCを示して読ませる。
カ キ コ シ セ ツ ニ ヘ モ ヤ リ 
次にひらがなと少し似ている文字を示して読みにチャレンジさせる。ウ ケ ソ テ ナ ヌ ノ フ メ レ ン
前時に習ったカタカナを読む
<活動2> 【ア行の書き練習】
FC「ア」を黒板に貼り、「見てください」「いち、横長、斜めに曲がってのばします。に、縦長、少し左にのばします」と言って書き方を2回示す。「指で机の上に書いてください」「そうですね。上手に書けました。では、この紙に書いてください」と言って、ワークシート★を配布し、なぞり書きを2回させた後、2~3回書かせる。「イ」~「オ」も同様にする。
Tが「ア」を書くのを見て、書き方を知る。

指で机の上に「ア」を書く。
ワークシートに書く。
「イ」~「オ」も同様に練習する。
<活動3> 【トピック:家にあるもの】
教室にあるテレビを触りながら、「これは○○語(Sの母語)で何ですか」と尋ねる。「そうですか。似ていますね。日本語で「テレビ」です。カタカナで書きます」と言い、Tの後について発音させる。テレビのFCを黒板に貼り、Sと一緒に読む。

PCや実物で同様に「カメラ」「パソコン」「ビデオ」「ベッド」「テーブル」「エアコン」を導入し、Sと一緒にFCを読む。「テーブル」は「つくえ」との違い、長音の表記について簡単に触れる。
Tの質問に答える。
Tと一緒に文字カードを読む。


「カメラ」「パソコン」「ビデオ」「ベッド」「テーブル」「エアコン」も同様に読む。
<活動4> 【書く練習】
Tの部屋の写真の一部を黒板に貼り、「これは私の部屋です。テレビとベッドがあります」ビデオの絵を指して「ビデオはありません」と言う。「○○先生の家にはビデオがありますか。S1さんの家にはビデオがありますか。分かりません」と問いかけ、アンケートを書こうと呼びかける。

アンケート用紙★を配り、例にならって質問を4つ書かせる。
アンケートが完成したら、質問したい人に渡して、書いてもらうよう言葉をかける。
Tの話を聞く。

アンケートを書こうという気持ちになる。



PCやFCを見ながら、アンケートを書く。完成したら、先生や友達にアンケート用紙を渡して書いてもらう。
<活動5> 【読む練習:パズル】※時間がなければ割愛する。
ひらがな「あ」行とカタカナ「ア」行を渡してペアを作らせる。ひらがなと一致させることで復習も兼ねる。

「アイウエオのパズルをします」(50ピースのパズルを渡す)「速くできるかな。はい、はじめ」(タイムを測る)
既習の文字以外はピースを予め埋めておく。
「あいうえお」と「アイウエオ」のマッチング・パズルをする。



カタカナパズルをする。
語彙 名詞 テレビ カメラ ビデオ テーブル ベッド パソコン エアコン かばん つくえ
動詞 あります(「ある」の形でも導入)
形容詞 ない
その他 ~に…があります
文例 活動1 「前を見てください」「これは何ですか。読んでください」「いっしょに言ってください」
「どのひらがなと似ていますか」「そうですね。「う」です。言ってください。「ウ」」
活動2 「見てください。「ア」「アを書きます。「いち、横長、斜めに曲がってのばします。に、縦長、少し左にのばします」 「指で机の上に書いてください」「そうですね。上手に書けました。では、この紙に書いてください」
活動3 「これは○○語(Sの母語)で何ですか」 「そうですか。似ていますね。日本語で「テレビ」です。カタカナで書きます」
「一緒に読みましょう。「テレビ」」
活動4 「これは私の部屋です。テレビとベッドがあります」 「ビデオはありません」 「○○先生の家にはビデオがありますか。S1さんの家にはビデオがありますか。分かりません」 「これは、「アンケート」です。アンケートで質問します。アンケートを書きましょう」
「書けましたか。じゃあ、○○先生/S1さんに、「アンケートをお願いします」と言いましょう」
活動5 「ここに、ひらがなの「あいうえお」とカタカナの「アイウエオ」があります。「あ」はどれとどれですか。ひらがなとカタカナを並べてください」 「アイウエオ」のパズルをします 「速くできるかな。はい、はじめ」
教材 テキスト  
絵カード・教具 カタカナフラッシュカード  ワークシート(★JYL教材)  ★『家の中のもの-インタビュー(カタカナ)』  テレビやパソコンなどの絵カード 
カタカナパズル
備考 ・50音順に書く練習が始まるが、毎回読む練習も常に行う。漢字の筆順指導の基礎となるので、筆順に気をつけて指導すること。
・うちにある物の「書き」は書く練習というより、「必要に応じて書く」というレベルのものである。書き順に注意して書くよう言葉をかけながらも、アンケートを書くという活動自体を楽しませたい。
文字を覚えることに時間がかかる児童には、★JYL動画文字・カタカナ「ひらがなとのマッチングゲーム」『ひらがなとのマッチングゲーム』を参考にするとよい。始めのうち分からなくても、形で合わせられるため、達成感が味わえる。
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