こどもの日本語ライブラリ
指導計画詳細
小学生高学年
120時間
文字語彙編(漢字圏)
毎回取り入れる内容 はじめ 始業の挨拶
健康観察「げんきですか」/「げんきです」「げんきではありません」「あたまがいたいです」「おなかがいたいです」
前時の宿題を提出「宿題を提出してください」
漢字カード(形容詞の漢字)を使い、反対ことばを言う。
数字の読みの復習
おわり 宿題の指示
「漢字の練習帳2年」の⑬⑭「文を書きましょう」(★JYL教材)
短い文章の読みの練習を宿題にする。例えば次回の読み物『木村家の毎日 一郎 学校で』(レベル別 日本語多読ライブラリー レベル0)
トピック等 招待状を書こう②(宛名書き)
目標 ①簡単なストーリー性のある文章を読んで理解できる   ②手紙の宛名書きのルールを知り、自分の住所が書ける   ③2年生の漢字が読める/書ける 
学習内容 簡単なストーリー性のある文章の読み    宛名書きのルールを知る   自分の住所を書く   漢字
参考教案 活動内容 講師 学習者
<活動1> 【漢字の復習テスト】
漢字の練習帳①~⑫までの復習テストをする。
★テスト時の必要なことばは、★JYL「中学生会話編」NO.47「テスト」を参照。
漢字の練習帳の復習テストをする。
<活動2> 【漢字仮名交じり文の読み】
Tは、『木村家の毎日 お正月』のCDと一緒にSにも音読させる。(レベル別 日本語多読ライブラリー レベル0)
※CDが用意できない時は、Tと一緒に読ませる。
内容に関するいくつか簡単な質問をする。(質問例は、備考欄参照)
Sが単語で答えた場合、文章で答えられるように、ことばを足したり、モデルになる言い方を示したりする。





Sは『木村家の毎日 お正月』を読む。


Tの質問に答える。
答えられない時は、本を確認し直す。
できるだけ、単語ではなく文章で答える。

<活動3> 【作文指導】「招待状を書こう②」(★JYL教材)
手紙の種類(封筒・はがき)と、宛名書きについて知る。

はがき、封筒を見せ、「手紙」「はがき」「封筒」「切手」「郵便番号」など、手紙に関わることばを確認しながら、手紙に関わるSの経験を話させる。
『木村家の毎日 お正月』年賀状の絵のページを見せ、はがきの宛名書きには何が書いてあるかを尋ね、Sに答えさせる。
宛名書きのルールを教える。

自分の住所書きの練習をする。


はがきや手紙を見て、知っていることを発表する。
手紙に関わるS自身の経験を話す。
「住所、郵便番号」など学んだことばを発表する。

宛名書きのルールを知る。

自分の住所の練習をする。
<活動4> 【漢字】】「漢字の練習帳2年」⑦(基礎)(★JYL教材)
「漢字の練習」の、本時で学習する漢字を読ませる。
(時、朝、昼、夜、分、今、半、午、毎、週、間、肉、食べる)

簡体字と字形の違う漢字については、板書をし、違う箇所をSに指摘させる。
※「時、毎、週、曜、間」が簡体字と字形が違う。
「漢字の練習帳」に1回練習させ、書き順や字形についてチェックをする。間違いがあるときは、丁寧に説明をする。

「漢字の練習帳」(★JYL教材)の漢字を含む文の読み練習をさせる。

≪もっと学習≫
学習した漢字を含む短文作りをさせ、発表させる。
訓読みが覚えられたSには、プリントなど用意して音読みも指導する。

本時の漢字を読む。


簡体字との字形の違いに気付き、発表する。

漢字練習帳に漢字の書きをする。字形の違いに注意する。


学習した漢字を含む文の読みをする。


学習した漢字を含む短文を作る。
作った短文を発表する。
語彙 名詞 <活動3>手紙、はがき、封筒、切手、郵便番号、相手、名前、住所、表、裏
<活動5>時、朝、昼、夜、分、今、半、午、毎、週、間、肉
動詞 <活動5>食べる
形容詞  
その他  
文例 活動1 「きょうは、漢字のテストをします」「よく聞いてください」「書いてください」「赤ペンを出してください」「○を付けてください」「点を書いてください」「何点ですか」「テストを集めます」
活動2 「きょうは、この本を読みます」「初めに、CDを聞きます。指で追って聞いてください」「CDと一緒に読んでください」「上手に読めましたね」
「12月31日のことを何と言いますか。」「1月1日のことを何と言いますか。」「お正月前にすることは何ですか。」「あなたの国では何をしますか。」「12月31日には何を食べますか。」「あなたの国では何を食べますか。」「あなたの国では、お年玉をもらいますか。」「これは、年賀状です。」
活動3 「これは何だかわかりますか」「はがき/封筒/切手です」「ここには郵便番号を書きます」「郵便番号は中国にもありますか」「封筒の表です」「裏です」「表には、出す相手の名前と住所を書きます」「名前は、どこに書きますか」「小さく書きますか、大きく書きますか」「裏には、自分の名前と住所を書きます」「書いてみましょう」
活動4 「見てください」「読んでください」「1,2,3・・・」「書いてください」「皆さんの国の漢字と同じですか、違いますか」「同じ」「違う」「文を作りましょう」
教材 テキスト 『木村家の毎日 お正月』★『レベル別日本語多読ライブラリー レベル0 Vol2』/クラス:入門  語彙数:350 文字数:~400
『かんじだいすき(2)~日本語をまなぶ世界の子どものために~』 ★『かんじだいすき(2)漢字・絵カード』 (公益社団法人国際日本語普及協会 AJALT)
絵カード・教具 漢字フラッシュカード   日中辞書  ★『漢字の練習帳(2)中国語訳付き』  
★「招待状を書こう②」『作文練習帳』
備考 ◆<活動2>ここでは、漢字仮名交じり文の読みの練習として、日本語多読ライブラリーの『木村家の毎日 お正月』を使っている。年賀状の絵があり、<活動3>の宛名書きの指導に関連付けることができるからであるが、同程度のレベルの別の読み物に変えても良い。児童が分からないことばがある時、「絵や図表で示す/日常使っている易しいことばに置き換えて説明をする/児童自身に辞書を引かせて母語で確認させる」など様々な方法がある。児童の実態に合わせて工夫したい。

◆<活動3>ここでは、①「手紙の宛名書きのルールを知る」、②「自分の住所を書くこと」が目的である。①については、「宛名書きのルール」を知ることが目的なので、練習をする宛名は必ずしも個別対応にする必要はない。「学校」や「日本語教室」の住所でも良く、生徒が複数いる場合、同じ住所で揃えて説明をして練習をさせた方が指導が煩雑にならない。②生徒自身の住所の書き方については、様々な場面で書くことが求められる不可欠な知識なので、きちんと練習させる必要がある。事前に生徒の住所を調べ、個別に住所書きの見本を用意しておくと良い。
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